キルケゴールとモルモン教

キルケゴールという昔のエラいキリスト系宗教学者・哲学者の説いた「人間の実存」には3段階ある

上の段階に行くほど真の人間性に近づけるらしい

1つ目...「美的存在の段階」(aesthetic sphere)

自分の欲求にあるがまま従う段階

最初はみんなここから始まるが、一瞬の享楽を求めている間は永遠に満たされることはない

 

2つ目...「倫理的実存の段階」(ethical sphere)

1つ目の段階で満たされないと知った人間がここに行き着く

ここでは良心に従って人助け等をしながら生きようとするがいくら努力しても理想の人間にはなれず挫折してしまう

 

3つ目... 「宗教的実存の段階」(religious sphere)

人間は宗教的実存となってのみ、本物の人間性を獲得することができる

ここでは実社会との関わりを断ち自分と神との関係性を築かなければいけない

息子を生贄に捧げることを決心したアブラハムがこの最たる例だろう

神様を媒体として隣人を愛することでのみ人は本来の人間性を獲得することができる

 

ところで、モルモン教には3つの天国があることをご存知だろうか

1つめの天国は現世で悪いことをした人たちが行く天国だ

例えばヒトラーはこの天国に行くと考えられている

この天国は↑でいう美的存在に留まってしまった人達が行く天国だと解釈することができる

 

2つ目の天国は現世で人に施し、良いことをした人たちが行く天国だ

ダライ・ラマガンジーなどはこの天国に行くのであろう

これは倫理的実存にいる人々が行く天国だと考えられる

 

3つ目の天国は敬虔なモルモン教徒のみが行くことができる

この天国において、モルモン教徒は宇宙をも創造することが出来る

これは、キルケゴールの言う宗教的実存に到達した人間と非常に似ている

神との関係なくしては、人は真の人間性を獲得することは不可能だ

 

宗教の勉強をしていて面白いのはこのように点と点が繋がる体験だと自分は思う

 

http://kukita05.seesaa.net/article/235294570.html
https://morumonkyo.jp/ライフスタイル/5つのモルモン教の信条/
http://mormoninquiry.typepad.com/mormon_inquiry/2004/05/kirkegaard_and_.html